2011/12/31

WILTY (What I Learned This Year)

ひと通りこの1年を振り返ってみて思う。


「とてもよかった」って。


「何かを成し遂げたのか?」 とたずねられたら何も答えられない。

たいていの時間を独りですごし 「淋しくないの?」 とたずねられたら 「淋しい」 と答えるしかない。

あれほどの震災が起きて、放射能が漏れて、政治は最悪で、経済は世界的に破綻しつつありながら何が良かったのか?とたずねられたら何も言えない。


けど、やっぱりとても良かったんだとしか言いようがない。

全てを見通して、計画立てて、それを着実にこなしていくような生き方は俺にはできない。

かといって、すべてが想定外というわけじゃない。

何が起きるかわからないから、何が起きてもいいように生きて行こうと思ってる。

そんな不安定な人生を楽しみながら生きていくことができている。

それがよかったんだ。

そしてそれが来年につながっていく。

きっと来年も難しい状況は起こる。自分ひとりではどうにもならないようなことも起こる。そんな不安定さを楽しんでいきたい。


WILTY

かまぼこ板に長靴で新雪の上を踏む不安定さを楽しめばいい。
どう転がっても、もがいても、抗おうとも、進行方向は登ってきた道と選んだ斜面で決まるのだ。
足りない装備、技術は焦らずに少しずつ足していけばいい。
そして失敗を誰かのせいにしないこと。せっかくの経験がすべてどっかに消えてなくなってしまう。
登ってきた道も選んだ斜面も全て自分で決めたこと。責任は全て自分にあるのだ。



Looking back the year


気がつけば今年も今日でおわり。

きちんと自分の足あとをふり返ることはとても重要なこと。

ということで今年なにがあったのかをふり返ってみる。



初めてのソロツアー@上雨粉山




日々ゲレンデで滑りながら思いは山へ馳せる。

大掃除も終えた大晦日の今日、ちょっとした冒険に。

初めてのソロBCツアー。

装備も技術も完全に不足しているので調査で何度も足を踏み入れたエリアへ。

上雨粉山という2万5千には名前すらない小さな山へ(439.9m)。

ゾンメルに革靴で。


天気は上々。

途中までは林道を経由して尾根にまわってピークを目指す。

林道は何度も調査で歩いていたはずなのにひとりで行くと何度か迷いかけた。大汗かいた。

いかに普段ひとの後ろをついていってるだけかを知らされた。

ピークからは思ったよりも視界は開けていなかったけど木々の合間から奇跡的に雲がとれた大雪の山が見えた。

そして、下り。

今の自分じゃ滑れないのはわかっていたけど、それ以上にルートファインディングの難しさを思い知った。

難しい地形ではないのだけど林相が複雑に変化し視界がきいたりきかなかったり。
潅木があったりなかったり。

結局、コンパスと地図を眺めながら下山した。


こうした名もなき山を歩くことがいかに大切なことかを思い知った。

自分に足りないものがよくわかった。

自分にできることもよくわかった。

自分がすべきこともよくわかった。


良い一年の終わりでした。


さようなら2011年。ありがとう2011年。


自分の前に道はない。

自分の後ろに道はできる。

誰だこれ?パーマ姿になかなか見慣れない。。

2011/12/24

パーマネント

クリスマスイブです。

夏の会社の大先輩の息子さんが美容院を経営しているというので予約したらこの日しか空いてなかった。

ということでクリスマスイブは生まれて初めてのパーマをあてました。

夜はクリスマスパーティーに参加。

何年かぶりにクリスマスプレゼントをもらった。

しかし素朴な疑問。

サンタさんって24日の夜に来るの?25日の夜じゃなかったっけ??

ちなみに北海道は大晦日からおせち料理を食べるとのこと。

なんだかよくわからなくなってきた。まぁ、いっか。

誰これ?

2011/12/22

冬至。ダイヤモンドダスト。革靴。

本日は冬至。旭川市内でも-20℃まで冷えた。

現場の山は朝9時でも-20℃。ダイヤモンドダストが見れた。


ゾンメルスキーにも慣れてきたけど相変わらず俺ひとりだけ雪まみれ。
登りも傾斜が少しきつくなるとずるずる落ちる。

登りも下りもまだまだっす!


みんなは「そのうち滑れるようになるさ」と言うけれどよくよくみると長靴で滑ってる人は俺とUさんだけ。
しかもエッジなしの板を使ってるのは俺だけ。
シールの幅も俺のだけひとまわり細い。。。

う~ん。。。

したら、革靴もらえた。

長靴よりは多少は安定感がある。

ナイターでアルペンスキーを滑るといかに道具に助けられているかを痛感する。

スキーの原点から道具の進化を身をもって感じられるプロセスはきっとメチャクチャ大事な経験なのだと信じよう。

ひとまず年内は今日で仕事はおしまい。

年末年始もスキー三昧で過ごします。

2011/12/18

雪でよかった




雪。雪。雪。

毎日のように雪が降る。山も街も雪に覆われている。

除雪しても除雪しても雪はすぐに積もり、まだ12月だというのにもう雪を置く場所がない。。

道路わきには人の背の高さに雪が積み上げられて視界が利かず車の運転は危険極まりない。


やっぱ雪国の生活はたいへんだ。

でも、思わずにはいられない。


“いや~、雨じゃなくて雪でよかった!”

この雪が雨だったら毎日毎日ずっと雨。雨。雨。きっとうんざりしちゃうだろう。


“いや~、雪が白くてよかった!”

雪をかぶった大雪山は神々しい。うっすらとかがやく夜の雪景色が美しい。
もし雪が黒かったり灰色だったらうんざりしちゃうだろう。


“いや~、雪がたくさんでよかった!”

雪がたくさん降るから夏は歩けない山が歩ける。
ちょこっと積もっては解けてだったら泥だらけの濡れ鼠でうんざりしちゃうだろう。


“いや~、雪が滑れてよかった!”

昼も夜も平日も休日も雪の上を滑ってる。なかなか上達はしないけど楽しい。
もし雪がまったく滑らない物質だったらスキーもできず山も登れずうんざりしちゃうだろう。


“いや~、雪が解けるものでよかった!”

この雪が解けたら花が咲いて、葉っぱが開いてまたあの春がきて夏が来ると思うとうれしい。
雪は好きだけど一年中雪の世界だったらうんざりしちゃうだろう。


そんなこんなで雪が雪でよかった~と日々おもいながら北国の冬をいまのところ満喫しております。


2011/12/17

日赤救急員継続研修

日赤救急員の資格継続研修を受けてきた。

3年前のW-JALTで資格を取ったわけだけど幸いなことに救急の現場に携わったことはない。

日々、山で刃物を使う仕事をしているのだからいつ救急法が求められるとも限らない。

救急法の内容は正直なところほとんど忘れてる。

今回の研修でだいぶ思い出したけど、実際に自分が適切に動けるかははなはだ疑問だ。

でも、知っていると知らないでは大違い。

自分の意識にも違いが出てくる。

資格が大事なのではないけれど資格を持っているという自覚は大事かもしれない。

3年に一度では少なすぎる。せめて1年に1回くらいは講習を受けたいと思う。

2011/12/15

かまぼこ板に乗って

本日よりスキーによる調査が始まった。

使うスキーはもともと狩猟用に作られたゾンメルスキーという板。

シールは本物のアザラシでストックは竹です。


かかとが浮くだけでも不安定なのに長靴だからね。しかもエッジなし。

アルペンスキーでもオフピステじゃまともに滑れない俺がこんなかまぼこ板で滑れるわけがない。

つぼ足では負けるはずもないおじさんたちもスキーを履いたらすたこらさっさと進んでいく。

俺は完全にアウトオブコントロール。。

雪まみれになって事務所に戻ってくるとみんな俺にこう聞いてくる。

「ゾンメル、乗れた?」


スキー調査初日の俺を気遣ってきいてくれているのだが俺はこの言葉に重要な意味を見出した。

そう。スキーは滑るものではなく乗るものなのだ。

板に乗り、新雪に乗る。

行き先は重力次第。

これはまさにNOK氏が言ってた言葉通り。

「ニュートラルを保てば行き先は重力が教えてくれる。」

NOK氏はこんなことも言っていた。 

「板なんてなんでもいい。かまぼこ板でいいんだ。」


同僚のUさんはゾンメルでシカを撃つ。山はATで旭岳の地獄谷を滑り降りる。

そんなUさんはこう言う。 

「ゾンメルで滑れたらどこでも滑れるよ」


昼はかまぼこ板に乗って、夜はアルペンの板に乗ってこのシーズンを過ごしたらきっと来シーズンはバックカントリー。。。

まずは、怪我しない程度に。そして、調査もしっかりと。。。



2011/12/14

シーズン・イン

今週は5連休シフト。

「滑るぞ~!」

と思っていたけど、飲みのお誘いがあったり、手伝いに呼ばれたり、ストーブが壊れたりとなかなか滑れずにいた。

「ま、シーズンは始まったばかりだし焦らなくてもいいか~」

なんて思ったりもしたけど北国の冬といえどもスキーのできるシーズンはやはり短い。

「え~い、行ったれ!」

ストーブの修理が終わったのはお昼過ぎだったけど無理やり行ってきた。


向かったのは「ぴっぷスキー場」。

ちょっと遠いのだけどあれこれ考えた結果、今年はここをメインゲレンデにした。

気温も高く午後からだったので雪は重かったけど久しぶりのスキーはやはり楽しい。

今年はきっちりと基礎を叩き込みます。

やっぱ、雪はいいね~

2011/12/12

ボローニャな歳の瀬の週末

金曜の夜は冬の職場の忘年会。
土曜の夜は下川組を交えてお月見。
日曜の夜は夏の職場の人と飲み会。

久しぶりに連日の酒。

歳も暮れですな。

シカ肉料理その2

シカ肉ボロネーゼスパゲッティ。ボーノ!

2011/12/08

山の男

スキーをはくには訓練を受けなければならないルールのためスキーははけない。
(これは俺だけでなく全職員がそう)

「スノーシューで歩くには雪がしまっていない 」という理由で調査になかなか行けない。

行けないことはないのだが、調査に行くのは事務仕事中心の60代がメインなので行きたがらない。


なので除雪するか、寝てるか、おしゃべりするか。

なにかとフラストレーションがたまります。



そんななか私と同じ立場で雇われているUさんは心の救いだ。

中学出てからずっと山の世界で過ごしてきた彼は登山家でもありハンターでもある。

余計なことは口にせず、黙々と仕事をこなす。

そんな彼が今日は自分で撃ち取った鹿肉をおすそ分けしてくれた。

彼ともっと長い時間山にいられたらと思いながら今日も5時になるまでごろごろして過ごす。

黙ってシカ肉をさばくUさん

背ロースの部分をスライスした状況

ぷりっぷりのもも肉

とりあえずシンプルに塩コショウで焼いて食す。肉の味がする。

2011/12/07

この国の森を守る仕事


役所の組織で臨時作業員という肩書きで仕事をしている。

公務員という組織の仕事をするのは初めてではない。

ケニアでも役所で働いていた。

「ケニア人は働かないな~」

とはじめのうちは思っていたけど、いろいろ事情がわかってくると

「公務員ってどこもおんなじだな~」

と思うようになった。

仕事に対する考え方がまったく違う。

仕事をしようとしまいと売上があがるという概念はないし、給料だって変わらない。

ムダをなくしたって同じこと。


そんな彼らを否定するつもりはない。

あの環境ではたいていの人間が働かなくなってしまうのは無理もない。

そんななかでも志高く努力している人もいるわけだし、誰かがやらなければならない大切な仕事(その多くは退屈な仕事である)をこなすというのも大変なことだと思う。

公務員というだけで否定するのは短絡過ぎるだろう。



でも、今日はショックだった。

2011/12/06

調査初日

今週から調査の仕事がはじまった。

初日はオリエンテーションと除雪で終了。
そして今日からは実際の調査。

スキーを履くのは訓練を受けた後とのことで本日はつぼ足。

半面山のふもとのトドマツ50年生の林分材積を調査する。

雪は予想よりも多く、つぼ足では場所によって胸までのラッセルとなる。

歩く距離はたいしてないので体力づくりというよりは雪上行動の訓練と考えたい。

濡れない。濡らさない。そして、ルートファインディング。



現場は雑木も多い。
当然ながらすでに葉っぱを落としているので樹皮と樹形と冬芽をたよりに樹種を同定する。

むずい。。


(本日同定した樹種:トドマツ、カラマツ、ヤチダモ、ヤマザクラ、シラカバ、ハリギリ、イタヤカエデ、ホウノキ、シナノキ、ハルニレ、ミズキ、アズキナシ)


トドマツの林になぜかカラマツが混在している。

その理由を自分なりに考えてみたけどよくわからず森林官に聞いてみると「カラマツを植栽したけどうまく成林しなかったからトドマツを植えたのではないか」とのこと。

いろいろと学べるな~、この仕事。

ちなみに一緒に歩いている臨時作業員のおじさんはこの道40年の大ベテランでありアコンカグア、キリマンジャロのサミッター。
(ケニア山にも2度登ってる)

いい仕事に出会えたです。



2011/12/05

ゲスト from 森エネ

いつもお世話になってるJさんから連絡が入る。

「東京からバイオマス関連の人が来てるからおいでよ」

じつはそのお客さんは岐阜で会っていた人で話はメチャクチャ盛り上がる。

共通の知り合いの話。

バイオマス利用の話。

山登りの話。

文化人類学の話。

なんだか共通する話題ばかり。(Oさんは大学も同じだった)

じつはこの3人とJさんの息子は4人とも午年のB型。

これが何を意味するかわからないけれどわれわれが共通の流れを感じ取り共通の方角へ進もうとしているのは確かだ。

やっぱり俺は銭湯プロジェクトを実行させたいな。


2011/12/02

アンパンマンとキリストと宮沢賢治



北海道の冬は寒い。だからホームセンターなどでも防寒グローブが豊富に売られている。
この写真のものは-60度でもゴムが硬くならない完全防水のグローブ。

「いろいろ試したけどこれがいちばんいい」と山のガイドも愛用していた。
山仕事にも重宝しそう。
チェーンソー握るのにはごわつきすぎるとのことだけどデザインも鮮やかな黄色でアンパンマンみたいでかわいらしい。



アンパンマンをネットで調べてみたら(ひまだね~)いろいろ感動したので載せておく。

誰もが知っている(?)アンパンマーチの歌のフルバージョンはその歌詞に度肝をぬかされる。
こんな歌を子どもが歌ってたら確かにびびるかも。

作詞はアンパンマンの生みの親である、やなせたかし。彼のアンパンマンに対する思いもあわせて知るともうアンパンマンに対する見かたが変わる。

やなせたかしはクリスチャンのようでアンパンマンとジーザスをダブらせている部分があるらしい。おれのなかでは「おのれを勘定に入れない」という宮沢賢治の世界=どんちゃん(『同じ月を見ている』)だ。

このグローブはちょっと高いけど冬の北海道では必須アイテムだし、アンパンマングローブとしてもマストアイテムだ。




2011/12/01

植村直己について



北極点グリーンランド単独行 (1978年)
植村 直己
B000J8LNVI

植村直己に好感をもてるのは鉄のような強い意志を持ちつつも「自分の弱さをさらけだせる」ところ。

冒険家や登山家の本などを読んでいてときおり残念に思うことがある。


・自然への謙虚さを説きつつも人間に対しての謙虚さが感じられない

・・・行間に山を登らない人間を見下しているようなところが見えたりすると残念に思う。

・文章が拙い

・・・せっかくの人柄(?)なのに伝わらない、むしろかえって誤解を招く。
こればっかりはしかたがないことかもしれないけど、インタビュー形式などにしたりと工夫はできるはず。(でも、こういう人たちは良くも悪くも偏屈な人が多いからね。。)


いずれも直接会えば素晴らしい人なのだろうけど本を通してしか会えない人はどうしようもない。
(もう亡くなっている人も多いし)

そうしたなかで植村直己の本はとても好きだ。本を通して植村直己のことをどんどん好きになれる。

文章力は決して高等とは言えないけれど、自分のことばで語っているし、伝えたいことは山ほどあるはずなのに潔く削っているから余計に伝わってくることがある。

自分の弱さをさらけ出せるというのは非常に勇気のいることだと思う。
どんな人だって弱いところはあると思う。それを受け入れながらより強くなろうとする姿勢に自分は価値を置いている。

せっかくなのでその一部を転載しておく。