2011/10/31

徐伐?間伐?

徐伐にようやく参加することが許された。
久しぶりのチェーンソー。

顔のキズが疼く。でも、心地よい緊張感。

ハスクの346はやはり重い。
今までのどの仕事よりも疲れる。

さて、この徐伐。
北海道では(道有林では?)ちょっと内容が異なる。

徐伐といえば植栽木以外に生えてきた木を取りのぞくのが主たる目的と習った。
もちろん明らかに形質の悪い植栽木も取りのぞくのだが、植栽木を伐るのは間伐である。

細い木は商品になりにくいので通常切捨て間伐が行われており「もったいない!」という理由で切捨て間伐には補助金が出にくくなっている。

(商品がダブついてさらに価格が下がるうえにもともと商品ではないのだから質も落ちる)

しかし昨年北海道に訪れた際に「切捨て間伐はやってないよ」と各地で耳にして驚いた。

「もったいないっしょ~」

すごい!と思ったのもつかの間。

「これから徐伐ね~」

と植栽木をじゃんじゃん伐って林内に放置していた。

これは切捨て間伐ではないか!?



2011/10/30

部屋の改造その1

10月末日が工期の仕事を終わらすために9月10月は祝日も全て出勤だった。
ようやく目処がついたということで今週末は連休になった。

天気も良いのでどこかへ行きたいわけだが、冬が来る前にやっておきたいことに着手した。

「部屋の改造」

イメージはだいぶ前から出来上がっていたけど材料が手に入らなかった。

「林業の仕事してるんだからそのうちいい木材が回ってくるだろう~」

なんて思っていたけどなかなかね。。
このまま冬になって暖房費節約するためにはどうしても部屋の改造が必要。

土・日の2日あれば終わるでしょ~っと思ってホームセンターでツーバイ材を買ってきたけど4時には暗くなるので終わらなかった。

基本は月光流。というかそれしか知らない。




部材作りは終わったのであとは塗装と組み立て。
あとは適当なカバの丸太を手に入れればまぁ理想どおりだ。

これで完成したら作業部屋づくりに着手できる。
やっぱものづくりは楽しい。

売れるものは作れないけど自分の生活に彩りを与えてくれるものくらいなら自分で作りたいものだ。
そして材料も自分が育てた森から。。

わくわくしますな。
はやく山のほうへ引っ越したいです。




飲み会@旭川

毎月会社で焼肉をしているのだがさすがに寒くなってきたし陽が沈むのもはやくなってきたので先月で終了した。

ということで今月は現場のメンバーだけで居酒屋飲みin旭川。

久しぶりに居酒屋で飲んで食べた。

現場メンバーだけなので話もざっくばらんな感じで盛り上がった。

仕事の愚痴。冬への不安。女の話。。。

しかし、北海道の女はキツイ。。みんな大変みたい。でも、北海道の男もどことなくマゾっ気があるんだよな~。

俺の両親もそうだから違和感はないのだけど。。

とにかく、まぁ久しぶり(北海道に来て初めて)に俗っぽい時間を過ごした。
これもまたよし。


2011/10/28

発送@金山

丸太の発送の手伝いに借り出される。
朝4時に事務所を出発し5時30分に金山の現場へ。

メジロカバがハイ積みされていた。
パルプ・チップ用、オガコ用、一般材用、銘木市場用。

トラックに据付けられたロングリーチグラップルで20tトラックに積み込む。
銘木、一般材は価格が高いので1本1本積み込みの際に野帳をとる。
(立方3万円~。高いは高いが安いっちゃ安い。)

グラップルオペレータの技術。ドライバーの技術に感心した。
そしてその人柄にも感心した。
でも、高齢者ばっかり。
きつい仕事だもんな~。

結局この仕事は3日続いたけどほとんどの時間を待機に費やしたので疲れた。
自分で伐った木じゃないし。。
伐採現場を見たわけじゃないし。。
工場を見たわけじゃないし。。


やっぱりみんなと山で体を動かしたい。。


2011/10/24

バッファローマンへの道




新人なのでしかたがないのだが、こまごまとした仕事に借り出されることが多い。

丸太筋工という仕事をした。

150mにわたり土を掘り丸太を埋めて杭を撃つ。

埋めた丸太80本以上。撃った杭は200本以上。

鍬と剣スコでひたすら掘り、丸太を並べ、杭をカケヤで打ち込み、番線でしめこみ、土をかぶせる。


“いや~こりゃカラダ壊れるわ~、もしくはバッファローマンになっちゃうわ~”

なんて余裕こいていられたのは初日の午前中だけ。

あとはトリップしてキマッた。

This is the world of Kenji Nakagami..


しかし、どうもこの仕事の意味がわからない。

徐伐後の木材や枝条が流れるのを防ぐため?
・・・だとしたら丸太を埋める必要はないだろう。

土砂流出を防ぐため?
・・・だとしたら深さ30cm程度の丸太では意味がない。



ふと思い出した。

ケニアでモンバサからナイロビまで光ケーブルが来る!とニュースでやっていた。

数ヵ月後。
モンバサからナイロビまでのおよそ500kmにわたりおっさん、おばちゃん、にいちゃん、ねーちゃんが鍬もって地面掘ってた。。

“雇用をつくってんな~”



思いはケニアの公務員の非効率性からインドのカースト制をめぐりこの丸太筋工にもどり森づくりへとつながる。


WILT
無駄のように見えることに世の中の本質が隠れている

現場には萌芽した桂の巨木が立ち並んでいた


で、筋肉はついたか?

バッファローマンには程遠い。。



2011/10/23

小さき者へ



あまったアカエゾマツの苗をもらってきた。

この小さな命は俺の手によって植えられたわけだが俺の意思とは無関係に育ってゆくことだろう。



先週、大切な友人が子どもを事故で失った。

その2日後に別の友人が子どもを授かった。


命をつなぐことはできてもわれわれには生や死をただ受け入れることしかできない。



種をまき、水をあげることはできるかもしれない。

だけど種を創ることはできない。


生い茂る草木を取り除くことはできるかもしれない。
だけど日照りや大雨から守ることはできない。



蔓や害虫を取り除くことはできるかもしれない。
だけど完全に守ることはできない。


風通しを良くしたり、日当たりを良くしたりすることはできるかもしれない。

だけど、突風や山火事などから守ることはできない。


われわれにできることは命をつなぐことだけ。
小さき者がその次の命をつなぐために。


Good bye Uta, welcome Kyu.


2011/10/22

秋植え終了


2万5千本のマツとカバの植栽が終わった。

春は1日150本ほどしか植えられなかったけど条件がよければ250本は植えられるようになった。

300本植えられれば一人前の世界だからまぁ良しとしたい。

もちろんできる人は400も500も植えるのだからそこで満足してはならない。





だけど本数よりも大事なのは苗木がきちんと育つかどうか。


穴の深さ。根の切り方。土のかぶせ方。踏み方。といった植え方の問題。



地拵えの方法(重機、手機械)。苗木の品質 。樹種の選択。日当たり。土壌。地形。。。

今後しっかりと見守っていかなければならない。


こまごまとした仕事はあるがこれからはチェーンソーによる徐伐、保育伐が中心になる。


無事故で終わりますように。

2011/10/19

だんご撒き


野ネズミは冬のあいだ食べるものが少ないので植栽した若いマツをかじるらしい。
それが林業被害となっており一部の地域では深刻な状況のようだ。

だから野ネズミ対策が講じられている。

ということで毒だんご撒きという仕事がある。


こんなのを撒く。

いちおうネズミ以外には害はないということになっているらしいが、アホな犬が食べて死んだのを見たとベテランは言っている。
(ちなみにネズミにかじられて枯れた苗木を見たことはない)

この仕事のいいところはいろいろな現場を見て歩けるということ。


現場を覚えることもできるし、苗木の成長度合いを見れるし、キノコも探せる。

とは言ってもみんな歩くのがメチャクチャ早いのでそんなに悠長でもない。

で、今日は最後の現場の上川へ。
大雨と強風の影響で道路はあちこち崩壊しており、風倒木もひどい。

最後の現場にたどり着いたのは日も暮れようとしていた。

シカと競争するように斜面を駆け上がりながら毒だんごを撒いていく。

そして見あげると素晴らしい景色が。

やはり雪をかぶった山は神々しい


ニセイカウシュッペと大雪山

いろいろと???なこともあるけれど、やっぱりこの仕事がたまらなく好きだ。

これだけ広いのだからクマも生き延びれるだろうな~。
あと1ヶ月もすればすべてがまっ白になるんだな~。
あの斜面をすべることができたらどれほど楽しいのだろうか~。


このあと大雪の山は夕陽を浴びてピンクに染まった。




2011/10/16

冬支度

休日。雨。疲労蓄積、大。

こんな日は冬支度日和。


冬服を出して~

暖房節約のための模様替えして~

スタッドレスタイヤ履かせて~

大き目のバッテリーを積ませて~

クーラント交換して~


あとは冬の生活しながらだね。
なにせ初めてのことですから。。


2011/10/15

ユキムシ。ヤチダモを目指す。

ユキムシ。

北海道にやってきて半年あまり。
北国と言っても暑い日が続き、見渡す景色が冬になると真っ白になることがときどき信じられなくなる。

そんな自分に北国にいることを実感させてくれたのがこの虫。

夕暮れに染まった紅葉の森のあいだをふわりふわりと白い飛行物体。


ユキムシなんて名前は知っていたけど見たことなかった。
それでも一発でユキムシだとわかった。

まるで雪のように舞っていたから。
ご丁寧にも体に雪のようなものをまとっていたから。


で、この虫。実はアブラムシの仲間。

写真のはトドノネオオワタムシだと思うのだけど夏はトドマツで冬はヤチダモで過ごすそうで
秋に移動のため飛行するのだとさ。

(ということは春にもトドマツに向けて飛んでるんだね)

体の白い綿のようなものが何なのかはよくわかっていないみたい。

とにかく儚い虫でつかもうとするとあっという間に死んでしまう。

今日は街中でもそれこそ雪のようにユキムシがたくさん舞っていました。
無事にヤチダモの樹にたどりついたのがどれくらいいるのかな?



2011/10/13

COLORFUL



何のあてもない状況で北海道にやってきた俺に今の職場を紹介してくれた人からの暑中見舞いの返事にこうあった。

「まもなく素晴らしい秋がきます。お体を大切にお過ごしください。」



そして今、素晴らしい秋のなかで木を植えている。

わずらわしい虫もいなくなり、

冷たい風が汗ばむ体を心地よくなでていく。

見あげる大雪の山は雪の帽子をかぶっている。
紅葉に染まる山は「こんなにも色には種類があったのか! 」と思わされる。


1本1本の樹、一枚一枚の葉。ひとつとして同じ色はない。


色々な色に彩られた絨毯のような畝に鍬を振りおろしていく。

一日一日、一秒一秒と変化していく山で何千回、何万回と鍬を入れていく。

幼いマツたちは新たな場所に落ちついてこの先何十年と生きていく。



風の音。鍬の音。

見あげる空。流れる雲。

一瞬一瞬が心に沁みていく。

「これ以上に何が必要なの?」と思える瞬間。


そして、今日。雪虫が飛ぶのを生まれて初めて目にした。
北国に来たことを初めて実感できたような気がした。
まもなく雪がふる。


色とりどりに染まった山の奥に雪をかぶったトムラウシ。雲の隙間から光がもれた瞬間の美しさったらもう。。


写真の数百倍は美しいのです。
 
地拵えしたマツを植える畝もカラフルに染まっている。









2011/10/09

行楽日和。



世間は3連休だと知ったのは今日の夜。
冬の仕事の話をするためにJさんの家に行くとそこには滝上のアダッチ君。

初めて会うのに同じ世界に身をおくものどうし“すぅ~”っとわかりあえる。
きっとこの出会いもなにかに繋がる。

そう、美瑛のFさんとの出会いのように。

翌日は雪が本格的に積もる前に下見に行っておきたかった三段山を登り、Fさんの家に。
そして、この冬の計画を伝える。

正直今はそれどころではないFさんなのだけどこれも何かのタイミングだってことで挑戦してくれることになった。

冬はもうすぐそこまで来ている。



雲ひとつない穏やかな秋晴れ

十勝岳はすっかり雪をかぶってる

2000m級とは思えないスケールのでかい山々に大興奮。でも、三段山は冬の山なのだと思う。

2011/10/07

建前の安全

10月の安全大会。
今回は徐伐ということで下刈りのときと同様に各組合から1名が試技を行いそれについて助言、提言などをおこなう。

で、今回もうちからは自分が選出された。

しかし、俺はまだこの会社に入って一度も木を伐ったことがない。

「教科書どおりやってくれればいいから」

ということでほぼ1年ぶりにチェーンソーを握り、生まれて初めてトドマツを伐った。

久しぶりだし、みなが見ているということもありちょっと追い口を入れすぎた。

とはいえ、いい機会で自分の技量をみなに見せられた。

“まだまだヘタクソだけどまったくの素人ではない”ということで今月から始まる徐伐でチェーンソーを持たせてくれることになればいいのだが。。

(通常は初年度はチェーンソーは持たせてくれない)


ところでこの安全大会。
下刈りのときもそうだったけど現場での作業とは全然違うんだよね。

本音と建前で行われるこうした講習会を受けるたびにWoodsman Workshopが実践していることの意義を痛感する。

森林作業者としての可能性を探ることも大事だけどまずは自分の身を守り、生産性をあげる努力がその根底になければならない。

本気の講習会を誰かがやらねばならないのだ。
そう、ここ北海道でも。

やるべきことはたくさんあります。。


2011/10/06

I never ever saw the northern lights

ノーザンライツ
ノーザンライツ星野 道夫

新潮社 1997-07


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星野道夫の友人たちの話が中心なんだけど、それぞれが実に魅力的に描かれている。 

確かに魅力的な人が彼のまわりにいたということに変わりはないけれど彼は人の魅力を引き出すことができる人間なのだと思う。

それこそが星野道夫の魅力なのだと思う。


ある人から見れば普通の人だったり、嫌悪感すら抱くような人ですら星野道夫はその人物の魅力を見いだし、素直にその人物を好きになれる。


欠点や短所に目をつむるというよりはそれすらも受け入れることのできる人間なのではないか。

それが星野道夫の世界には流れていると再確認できた本だ。


完全な人間なんていやしない。
美化するだけなら簡単だ。
人間臭いつき合いができる人間でありたい。




ところでオーロラって英語でNorthan Lightsだったのね。
PhishのFarm houseの意味がようやくわかった。




スーパーG3

G3といってもスキーの話ではなくうち会社のじーさん連中のこと。
60代、70代の大ベテラン3名をわれわれは仙人と呼んでいる。

自分が今の会社を選んだのにはいくつか理由はあるのだけどそのひとつにそのベテランの存在がある。

「木を伐らせたら北海道で5本の指に入るベテランがうちにはいる」

その言葉に魅力を感じた。


実際には造林の会社なのでそのベテランが木を伐っている現場を目にする機会はないのだがそれはそれは魅力的な人達だ。

ハンパじゃない技量をもつうえに、誰よりも仕事をする。

自分の仕事にプライドと確固たる自信を持っている。

そして決して驕らない。

それでいてちょいワル。


ホントに偉大な人たちだ。

目標にするなんておこがましい。ただただ憧れるのみ。


あんな風にいくつになっても山で汗を流して少年のように笑える老人になりたい。
そして少しでもその姿勢を引き継いでいけたらと思う。

彼らはあきらかにこの小さな町東川の生きるレジェンドだ。

こうしたレジェンドは日本中にいるのだろうけど共に仕事ができる環境となるとそうそうはない。
こんな素晴らしいじーさんが3名もいるこの会社に入ってホントによかった。


2011/10/02

ヒグマ警報

今年はドングリだけでなくコクワもヤマブドウもほとんど実をつけていない。
(北海道ではサルナシのことをコクワと言う。北海道にはサルがいないからね。)

オニグルミの実も初夏には結実していたはずなのに最近は見かけない。
(熟さなかったのか、早くも食べつくされたのか?)

クマは何を食べているのだろう。

ただの気のせいかもしれないけど最近は山からクマの気配を感じない。

里に降りてるのだろうか?
はたまた山の上にあがっているのか?

里に降りれば人に殺され、山の上には早くも雪が。

余計なお世話だがクマのことが気になってしかたがない。

ネットで調べてみたらやっぱりこんなことになっていた。




朝日新聞
ヒグマ 大量出没警報
http://mytown.asahi.com/hokkaido/news.php?k_id=01000001109200001 v

北海道環境生活部環境局自然環境課動物管理グループ
平成23年秋季のヒグマ出没予想【警報】
http://www.pref.hokkaido.lg.jp/ks/skn/grp/02/H22Fall_Bear_forecast2.pdf


かといってどこかの団体のようにドングリをヘリコプターで撒くようなことは望まない。

まぁ、自分もこの冬を乗り越えられるかわからん身だしね。
とにかく精一杯生きていって欲しい。

山を歩く際は例年以上にご注意を。



2011/10/01

秋の詩

最後の地拵えの現場は大変な場所だった。

傾斜はきつく、根まがり竹がびっしりで、岩がゴロゴロで、潅木も地を這いツタでこんがらがっている。

重装備に重い機械を持って現場を歩くのはまさにアスレチック。

こんな現場では難しいことは考えずとにかく怪我をしないようにと気を遣う。

とにかくそんな現場も事故ゼロで終えられたことを誇りに思う。


で、現場ふきんも紅葉が始まっている。

今年はダメね。なんて言う人もいるようだけど初めての北海道の紅葉に自分は感動している。


鮮やかでない葉は今年の猛暑をものがたっている。

外から森を見ればいっぽんいっぽんが異なる彩りを見せておりその多様性に思いをめぐらせる。

森に一歩入るとそこは透明感のある紅橙色のツタウルシに染められた木々が輝いている。

足元にはさまざまなキノコが。



森は雄弁だ。

もっともっと森にいたい。森の言葉を聴いていたい。