2012/10/30

徐伐

今年の徐伐が終了した。

今年も徐伐の仕事は少なくてチェーンソーを握ったのは正味10日もなかったかもしれない。

そのすべてが保育伐であり、枯損を中心に今後成長が見込めない樹を伐っていく。

伐採木の直径は太くても20cm前後である。

徐伐、あるいは切捨て間伐と呼ばれるこの作業においては正確な受け口と追い口は必要とされない。(なくても仕事がこなせるという意味で)

そもそも受け口も追い口も作らないのが全国的に主流だともいえる。

しかし、仕事でチェーンソーを握ることが少ない造林会社に勤める自分としてはこの機会を利用しない手はない。

すべての伐倒に受け口と追い口をつくり、その正確さとスピードを求め続けた。

結果、自分の癖がよくわかったし(追い口が下斜めに下がっていく。追い口の向こう側のほうを伐り過ぎる)、受け口と追い口の機械的構造が感覚的に理解できるようになった。

径は細くとも、いや径が細いからこそ練習になるのだ。

角刃(チゼル刃)の研ぎ方のコツもわかった。

それから去年の自分と比べての成長具合も知ることができた。

去年は緊張と肉体疲労で徐伐途中で発熱でダウンしたくらいだけど今年はリラックスしてチェーンソーを握ることができた。ある程度体力がついていたことも実感した。

なにしろ、やはり1本1本頭を使いながら全身を使って木と向かい合っている時間はやはり最高に楽しい。

造材の仕事をやりたいと思う自分と造林の経験をこのまま終えてしまうことのもったいなさを感じた徐伐作業だった。

どっちもやりたいってのが本心だ。



2012/10/22

センスをみがく

今年はお盆以外に連休がゼロだった。

仕事もだいぶめどがついたということもあってなぜか月曜がお休みに。

平日の休みなんてめちゃ貴重なわけだけど、今日も山へ。

あだっちがつくってるみちの現場へ。


山に道をつける。

どこに道をつければ効率よく伐出ができるか。

水は流れないか。たまらないか。

傾斜は大丈夫か。盛り土するだけの土が確保できるか。

どの木を残し、どの木を伐るか。

樹種。樹形。樹勢。根の張り方。枝の張り方。そして、見た目。

そのすべてを考えながら道をつける。


つけるルートが決まってからも残す木を傷つけないように網の目を通すように正確な伐倒が求められる。


ユンボのバケットひとつで掘削、切り土、盛り土、テン圧をおこなっていく。



とても難しいのです。

求められるのはセンス。

そこは写真家であり現場人であるあだっちはさすがだ。

「センス」 という言葉はまるで 「才能」 と同義のように使われがちだけどまるで違う。

センスは鍛えることができる。

いままで使っていなかった感覚を感じ、鍛えて鍛えて鍛えまくる。

すこしずつ自分にはなかったセンスが育ってきていることをちょっとだけ、でも確実に感じることができた。

いっぽずつ。


2012/10/21

Over SHAKU

いいかげん冬が来る前に山を自転車で走りたいのだがここのところず~っと雨。

まさかの2連休となったこの日・月も雨です。

あだっちの仕事を手伝う約束をしていたけれどぼや騒ぎでキャンセルに。

雨でも自転車は乗れるけど・・・

今日も向かうはあのダムの奥へ。

ひとりで気の向くままに自分のやりたい場所でやりたい釣りかたで川と魚に向き合いたかったから。


でも、川は増水していて釣りにならない状況。

しかたがないからダムで軽く釣りして帰ろうと思って竿をふると・・・


誰も釣り人がいなかったら確実に釣れる。

人生初の尺越えのニジマスさん。

かなりの引きにもたつきながらもなんとか釣り上げた。



38cm!

これだけでかいならムニエルだな。とさばいてみると身がうっすらとピンク。
マスなんですね。
お腹のなかには小っこも入ってた。まだ小さかったので食べなかったけど。。






みんな、なんでニジマスを食べないのか不思議に思うくらいおいしかった。



2012/10/17

ユキムシが運んでくるもの

例の当麻の石ガラの現場にカバノキを植えていたらふわりふわりと白いものが漂っていた。

誰からともなく 「ユキムシだね」 と。

ある人は片付けなければならない仕事の多さに焦りをおぼえる。

ある人はきたるべき冬の寒さにおびえる。

ある人は雪がくるのを待ちわびる。


それぞれにそれぞれの思いをこのユキムシは運んでくれる。

今年は残暑が厳しかったけれどユキムシは昨年とほぼ同じ時期に飛び始めた。

どんな冬がくるんだろうか。

昨年撮影したユキムシ

2012/10/15

道北のどんぐり

今年もドングリが不作と書いたけど(ココ)、どうやら今年は並み程度らしい。

去年はゼロだったので北海道在住2年目の自分は比較の対象がないのだけど率直なところ

「これで並み?」

といったかんじ。

現場の森を歩いている感じではたしかにドングリがなっているミズナラはたくさんの実をつけているけど、実をつけていないミズナラのほうが圧倒的に多い。

なる樹にはなって、ならない樹にはなってない。

ミズナラは雌雄同株。


よくよく考えると道北地方でどんぐりをつくる樹ってのはミズナラだけなんだよね。

カシワもコナラも無ければ、シイやカシも無い。

そのぶんミズナラの数は多いけど、森を歩いていてドングリにあう機会は他の地域より少ないのだろう。

岐阜では山を歩いていたら足の踏み場も無いくらい様々なかたちをしたドングリが落ちていた所もあったもんね。

ちなみに今年もコクワの実はあまり見られない。
夏には実をたくさんつけていたんだけど。。。
熟す前に落ちてしまったか食べられてしまったのかもしれない。

もう少し注意深く観察しないとね。



2012/10/14

初冠雪



昨年よりも22日も遅い大雪山の初冠雪。

あ~冬がくるんだな~

今のうちにできることをやらなければならないという焦りと冬にしかできないことへのわくわく感。

1年が夏と冬でまったく異なるここの世界。

なんだか同じ所にいるのに別世界を行ったり来たりしているようで得した気分。

さて、もうしばらくのあいだこの秋を味わおう。

エサ釣り@USHIBETSU RIV.

今週も行っちゃった牛朱別川の上流域。

「エサ釣りならよさそうだね」 というゲップおじさんとともに長良川以来のエサ釣り。

ルアーで釣れるまではエサ釣りは封印していた。

エサで釣ってしまえばせっかく買ったルアー釣りを諦めてしまうと思ったから。

でも、ルアーでも釣れたし、釣りは釣り。いろんな釣り方を知っておいた方がいい。


前日の植え付けの現場で集めておいたミミズをエサにヘラブナ用のやわらかい竿で入渓。

ぐ、ぐ、ぐっぐぐ~ 、 ぐい~ん、 じゅぱっ 

てなかんじでおさかなさんとこんにちは。

エサ釣りは釣れるな~。

ルアーもやってみたけどあの狭い川ではどうにもならない。

だけど、ルアーでさかながよってきてがぶりと来た瞬間は心臓が止まるんじゃないかってほど興奮する。

上手に釣りかたを選んで川と向かい合っていきたいものだ。



エゾイワナさん、こんにちわ。
オショロコマさんかともおもったけど赤い斑点ないし、もうあなたはイワナということで決定。

ニジマスさん、こんにちわ。
山のミミズはおいしいっしょ?



今回は5匹釣れたのでイワナとニジマスの大きめのやつを塩焼きに。


残りの小さなおさかなは何もつけずに油へダイブ!
SAMAKI FLY


おいしくいただきましたよ。
ほんとはこの骨で骨酒といきたかったのだけど、さすがに疲れがたまってきており明日の仕事を考えて断念。残念。



おさかなを採って大喜びの野人。


2012/10/13

5%

植え付けで感じてること。

この苗木が林になるかどうかの要因はは80%は「適地適木」で15%が「苗木」で「植え方」や「下刈り」は5%ほどなのではないかということ。

よい場所によい苗を植えてあげれば木は勝手にぐんぐん育っていく。

悪い場所にはどんなによい苗を植えて丁寧に育ててあげても木は嫌々伸びていく感じ。
育てばまだいい方でだいたいは枯れてしまう。


よい苗木はよい種と根切りと床換えの質で決まる。

それは愛情と根気のいる仕事。

そこには「この地域の森をつくるのだ」という確固たる決意がなければならない。


ここらにはふたつほどの苗木生産会社があるが苗木の質の差は一目瞭然。

細かい根がふさふさに生えていて葉っぱもみずみずしく、樹形も整っておりサイズも均一。

かたや、ニンジンみたいな根っこで苗木の時点で樹形が著しく崩れ、苗のサイズもバラバラ。


ぼくらは指示された場所に指示された苗を植えるのが仕事。

成林するかどうかの要因としては5%ほどなのかもしれないけど、この5%がなければ森は育たない。

その5%に誇りをもって今日も山へ向かうのだ。




2012/10/11

河原に木を植えるのか?

当麻の植え付けが始まった。

ここは地拵えでも???の現場だった。参照

重機が走ったこの現場は結局すっきりと低層木はなくなり、迷路のような畝ができあがった。

重機が入ったとはいえ地拵えは手刈りなので石だらけの地面はそのままだ。

そこを鍬でトドマツを植える。

掘っても掘っても石・石・石・・・。

こんなとこ植えられるか!!

と思いながらも仕事は仕事。ペースは落ちるけど必死になって植えていく。

でも、思う。

ここは風倒跡地。木が倒れたところに木を植えたって遅かれ早かれまた倒れるのだ。

河原のような土地に浅根性の木を植えたって風が吹いたらあっという間。

風で倒れなかったとしても上層にはすでに高木が生い茂っているから植栽木が育つとは思えない。

育ったとしてもこんな複雑な林班界では効率的な伐採などできやしない。

誰が見たってここは植える必要のない場所だったんだ。

あれだけ雑木が生えてきてたのに雑木を伐ってトドマツとカバノキ植えるなんてね・・・。

鍬が重く感じるのは体の疲れだけのせいじゃない。


2012/10/09

山はエンターテイメントに満ちている

今年も野ネズミ駆除の団子撒きの季節がやってきた。

天気も素晴らしくよくて広大な森をあわただしく移動しながらひたすらに団子をまいていく。




とある現場に勢いよく突入して団子をまこうとするとなにやら動物の気配。
「クマだ!」
そちらの方向に目を向けると沢向こうの薮がものすごいスピードでなぎ倒されていった。

姿を見ることはできなかったけれど、クマがいる森で仕事をしているということに幸せを感じた。



そして俺の大好きな現場からはこの景色。



熊が岳の稜線にうっすらと雪が見える。
この広大な森のつながりに身をおけることに幸せを感じる。


カラマツの林に入るとラクヨウキノコがたくさん生えていた。
この森にはカラマツは少ない。(この現場もただしくはグイマツF1)
なのでラクヨウに出会える機会は少ない。俺は初めて見た。
そのほかにもホンシメジやボリボリ(ナラタケ)なんかもたくさん採れた。
食べられないキノコならそれこそ地面一面に生えていて豊かな森の中で働けることに幸せを感じた。


時期的にはもう無理で諦めていたマイタケ。でも、ラクヨウのピークの遅さにこれは少しは期待できるかも。
ということで移動の道中にベテランが秘密のマイタケ・ポイントを教えてくれた。
深い薮の中に現れる朽ち果てたミズナラの伐根や朽ち果てそうなミズナラの巨木。

結果は残念ながらノーマイタケだったけど、こんなポイントを知っているベテランのもとで働けることに幸せを感じた。



楽そうにも思えるこの団子撒きだけど山を駆けるようにして歩くからかなりしんどい。
この日歩いた歩数は2万歩をゆうに越えていた。

疲れて食べるキノコご飯とキノコ汁。そしてビールに幸せを感じた。

あ~素晴らしい。山。



2012/10/07

サカナを食らう

ちっちゃこいけどせっかく初めて釣ったのだからおいしく頂かなければ。




食べるにはこれくらいのサイズがちょうどいい。



 とりあえず余り物の野菜たちとともにホイル焼き。


 クセも臭いもなくふつうにおいしくいただけました。

次はやっぱり豪快に油で揚げたいね。

The First Hit

当麻の町有林のなかにあるダムが気になっていた。

ウシベツ川の源流部にあるそのダムに魚がいないはずはない。

しかしそのダムは町有林のなかなのでゲートがあるから一般の人は入れない。


釣りの名人でも魚がいない川でいくら竿をふったって釣れない。

自分がサカナを釣れないのは自分がヘタクソだってことは重々承知しているにもかかわらず心のどこかで「この川にサカナはいないんだ!」と思っている自分を黙らせるためにここは確実に魚のいるところで釣りをする必要があるのだ。

ということで鍵を借りることができたので今日はそこで釣り。

まずはダム湖でルアーを投げる。

ポイントがわからずひたすら投げ続けているとライズが。
反射的にそこにルアーを投げるとパシャパシャとお魚が・・・。

こんにちはニジマスさん。

初めてのトラウト。感動というよりは「サカナってホントに釣れるんですね・・・」といった感想。

その後はライズもほとんどないのでダムの流れ込みへ行ってみた。

そしたらニジマスがうようよ泳いでた。

ルアーを投げると数匹のニジマスがガブガブしてきた。

そのうちの1匹がこんにちは。







感想は「サカナってホントにルアーに反応するんだ!」

その後も竿を振るけどばらすこと数回。サカナは完全に俺の存在を知ったようでまったくルアーに反応しなくなった。

サカナもバカじゃない。


ダムの出口や上流でも釣ってみた。ちっこいヤマベが釣れた。当たりも何度かあった。

ここにいるかな?ってポイントにルアーを落としあたりが連続したときにゾクってきた。

ようやく釣りの醍醐味がわかってきた。

そのまま夕方までねばったけど4時以降はまったく魚の陰もなくなった。

夕まづめが釣れるってのも時と場合によるのだろう。

とにかくまぁ、釣れました。

釣ったのではなく釣れたんですけどね。。



さすがにこの小さなヤマベさんはリリース。


2012/10/06

きゃんぷ

毎日のように山に行ってるけど生活に山はない。
山の中で夜を過ごす機会が少なすぎる。

日々の仕事や遊びには満足してるけど仲間と火を囲んで酒と音楽に浸る時間がないのが少々もの足りない。
 
そんななかであだっちのつくった道の現場でキャンプしようという話になったのだが雨・・・。

ということでJさんの家でBBQ。

ときおり雨もぱらつくけれど山仕事のひとたちが集まって酒と肉をつまむ。

しばらくすると音楽が奏でられ、思い思いの時間が流れ始める。

仕事のあとから参加したのであっという間に眠くなって寝ちゃった。

こういう空間と時間をもっともっとつくっていきたい。


2012/10/05

愛をこめて

秋植えの季節がやってきた。

まずはペーパンの山にエゾマツを植える。

仮植場から見える旭岳が美しい。

竹内さんが愛情こめて育てた苗木がみずみずしい。

鍬を振り下ろす疲労が心地よい。


秋の植栽は美しい。


でも、やっぱり先輩たちに圧倒的な差をつけられてしまう。

50本/時は植えられるようになった。

8時間びっちり植えれば400本/日というペースだからこれは遅いほうじゃない。

でも、圧倒的な差が。

植え付け本数ももちろんのことだが植え付けの美しさも。

ビシッと真直ぐに、等間隔で、直立されて植えられた苗木はいかにもすくすくと育って行きそう。

でも俺が植えた畝はグニャグニャで頭も少し傾いてしまってる。

これでは下刈りの時に切られてしまうリスクが高くなるし、樹形の変形を生じかねない。


木はその場を動くことができないわけで俺が植えた木はその場所で何十年ものあいだ光を求めて成長し続けていくわけだ。

植えるスピードも大事だけどもっと木にたいする愛情を深めた植え方をしなければならない。